【私たち若宮を守る会は若宮商業高校の閉校計画に疑問を持っています(その4)】

◆3 商業科のニーズ低下に関すること

市教委は「魅力…計画(第2次)(案)」の中で、「商業科のニーズ低下」を理由に若宮商業高校を再編の対象校としました。以下のグラフを掲載し、「生徒ニーズが他の学科よりも低い状況が長年続いている」と説明しています。

学科別希望者の割合の推移(市立高校関係分)

(魅力ある市立高等学校づくり推進基本計画(第2次)(案)より)


【この説明に対する反論】

①グラフは相対的なニーズのみ。志望倍率や企業からの求人数は高水準

→商業科の人気が低い印象を与えるグラフですが、あくまで他の学科と比較して相対的にニーズが低いと言っているにすぎません。若宮商業高校は高い志望倍率を保っており、定員割れを起こしていません。

10月12日に発表された公立高等学校進学希望調査(第1回)でも、県下商業高校の中で志望倍率3位となり、第一志望者数も定員を上回っています。

企業から若宮商業への求人数もここ2年間で倍近くに増加しています。このような状況で、商業科のニーズ低下と結論づけてよいのでしょうか。

愛知県内の商業高校の定員に対する第一志望の人数とその割合

(次年度向けは今年の第1階進路希望調査結果)

名古屋市内の商業高校入試最終倍率および今年の第1回進路希望調査の志望倍率

(どちらも愛知県教育委員会発表データによる)

若宮商業の求人数の推移

(若宮商業高校「進路のしおり」より)

②相対的なニーズだけで決めてよいのか?

→他の市立高校と比較した相対的ニーズのみを根拠にすることは、初めから閉校ありきで計画を考えていたと言わざるを得ません。地域の生徒ニーズ、企業ニーズを考えたら、突然閉校するという判断には至らないと思います。(少なくとも意見を聞く機会はあるべきだったと思います)生徒数の減少という問題なら、全市立高校の学級数を減らして対応するなど、他にも選択肢はあったのではないでしょうか。


若宮を守る会|若宮商業高校の存続を求める有志の会

「若宮を守る会」とは、若宮商業高等学校(若宮商業)の存続を求め、同窓会、保護者、地域の有志で構成された会です。 2017年、名古屋市教育委員会は「魅力ある市立高等学校づくり推進基本計画案(第2次)」 (2022年度末に若宮商業を閉校)(案)を発表、私達はこの閉校計画に反対する活動を行い、2018年市教委は方針転換し、2024年度に若宮商業高等学校は高等特別支援学校と併設することになりました。